市場原理に左右されている健康

 健康は本来、市場原理に左右されてはならないはずです。

 しかし現実は経済力や組織力が国民や人々のもとに届ける情報発信力の差となるなど健康も市場原理に大きく左右されています。つまり中身の良さより経済性が市場優位の決め手となっています。

 その結果、サプリメントや薬や医療等への過度な依存が生まれています。

 当方は「18歳は健康の自立年齢」を提唱しています。18歳未満は親や保護者の庇護のもとに健康もありますが、18歳以後は「自分の健康は自分で守る」心構えや気概が必要と思います。

 もし人間が市場原理に左右されない自然的な生き方や、本質的・普遍的な健康情報を選択する目をもったなら18歳以後の健康は平均して大きく向上し、疾患を半分に減らすどころか、10分の1に減らすことも不可能ではありません。因みに当方では55年以上、薬を一度も服用したことがない例もあります。

 アインシュタインは言いました。「常識とは18歳までに身に付けた偏見のコレクションのことを言う」と。どの常識が偏見に当たるか分別するのは簡単ではありませんが、ひとつは人間に一番近い野生動物(例えばチンパンジー)の生態に注目することです。自然的な生き方を実現しているのが野生動物だからです。お腹が空いた時に自由に食事をすることのできる野生動物はむしろ少なく、また多品目の食糧にありつけるわけではありません。11品目か多くて3品目程度でしょう。人間だけが多種多様な食糧を摂取しなければ健康に良くないとされていますが、こうした情報が強迫観念になるのが健康に良くないのです。ここには生命が柔軟性や一人ひとり個性をもつことが考慮されていません。まして生命がバイオスターの運動により時間で変化することはまったく考慮されていません。

 原発の危険性も当初から指摘され、スリーマイル島やチョエルノブイリの原発事故でその危険性が明らかになりながら日本ではそのような心配はないとされてきました。つまり原発の危険性が市場原理により封印されてきたのです。そして原発事故は日本でも現実のものとなりました。 

 原発事故はひとたび起これば多くのひとに波及しますから社会的問題と化します。ところが疾患(健康)は違います。集団の感染などを除けば個人的問題で片付けられてきたのです。しかし超高齢社会に突入し、増大してとどまるところを知らない国民医療費・介護費など、個人的問題だけでは片付け切れない事態となっています。

 18歳は健康の自立年齢」。もし18歳以上の1割が人間の築いた政治、経済、メディア、学術、医療、信仰などなどにおいて、市場原理すなわち経済力や情報発信力や組織力等が健康も左右していることに気づいたなら、気づきは全体に波及し社会は大きく変わるでしょう。1割のひとが気づけば社会は変わります。

 人間は知性の高い生き物であるゆえに自然に照らし合わせ誤った方向に進みやすいのです。人間は野生動物に比べ衣食住に恵まれている割に健康度が低いことは議論の余地がないほど明白です。自然に適った生き方を野生動物は本能的にしているからです。人間には退化した本能を発達した知性で補う道があります。と言うより知性で補うのが唯一無二の道と考えられます。特に重要なのが健康を成立させている生命についての知恵や情報です。ところが人間は専門家も含め生命のことをまだ十分に分かっていません。この現状にせめて一石を投じることができたらと当ウェブサイトでは情報発信しています。

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